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増田悦佐さんより〜「花づな列島日本の奇跡をことほぐ」 シリーズその10
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UPDATE 2010.06.18
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西洋の没落がギリシャから始まる……なんと理にかなった展開
第一次世界大戦前夜の不穏な情勢の中で書かれ、1918年に第1巻、1922年に第2巻が刊行されるやいなや、大戦後の虚脱感や幻滅に打ちのめされたヨーロッパ知識人の一部に熱狂的に迎えられた本がある。文明形態論という分野の先駆けとなった、オズヴァルト・シュペングラー著『西洋の没落』だ。当時、シュペングラーが政治、社会、文化、そして軍事・外交分野で見てとったヨーロッパ世界の没落は、今や近代市民社会の本丸である市場経済に迫りつつある。