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奥村眞吾先生より ~リヒテンシュタインの財団活用の節税策に、NOの地裁判決
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UPDATE 2025.10.29
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リヒテンシュタインという国をご存じだろうか。正式名称はリヒテンシュタイン公国で、国の面積160平方キロで世界で6番目に小さい国、人口は4万人である。欧米の企業や富裕層に人気の国である。まず世界的に有名なのは所得税や相続税・贈与税が存在しないということ。法人税については国際基準に準拠しているが、法人税率は非常に低い。この制度は富裕者や投資家・企業にとっては垂涎の的で、しかも源泉徴収制度も存在していない。今回の事件はこのリヒテンシュタインを舞台に合法的に節税を図ったつもりの日本人が、国税当局と争った末に東京地裁民事3部(篠田賢治裁判長)は国税当局に軍配を挙げたのである。