金山オーナー語る… マネージャパン11月号の50ページにそのような題の僕の取材記事がある。

BKX(フィラデルフィアKBW銀行株指数)が106に落ちてきた。米国株は元気に上昇しているようだが、101を切ると、前回より増幅された金融パニックが起こる。

USドルインデックス（DX）は、ユーロや円など主要6通貨に対する米国ドルの強弱度を包括的に示す指数である。そのDXは、米国株が上昇すると下落する。原油価格が上昇されば、米国株も上昇する。いくつかの株価は米国株上昇と時期を同じにしていた。

余程、大きな銀行かファンドの倒産が起きているのか！？そして、現在の景気は、金融システムの崩壊以上に急激なスピードで鈍化しているのか。市場は、0.25%のFFレートの利下げ幅を予想していたが、0.5％というサプライズが起きた。

今まで発生した世界のバブルというものは、新しい金融商品の開発、そしてその破綻によって生まれてきた。サブプライムローンもその一つでしかない。

このチャートは、1946年、1987年と2007年のS&P500の高値引き(closing high)を100と指数化したものであるが、とても興味深い。

米連邦準備理事会（FRB）は、政策金利であるフェデラル・ファンド（FF）金利の誘導目標を0.5%引き下げた。この利下げ幅は、大方の市場参加者の予想を上回るものであり、米国株式市場ではNYダウがお祭りのように、$300以上も上昇した。

サブプライム担保債の価格が2月28日の71から、5月24日には84.61まで戻り、7月には71を切った。8月19日は41まで下げた。この大きな下げが金融問題を惹起させた。そして、8月末に47まで戻り、一息ついている所である。

金価格705ドル、ニューヨークダウ133ドル高の1万3424ドル、原油価格80ドル。この３つを眺めながら、ドルが弱くなっていることを鑑みると、一連の問題が終わったかのように見えてくる。

ネバダの我々の金鉱山で、朝8時半から会議を行っていると、金価格が716ドルになったという報告が入り会場が沸いた。 まさか700ドルを超えるとは・・・。

アメリカの株式は、8月上旬に下げ、そして下げからの戻りで上昇したが、再び下げに突入した。
金が700ドルを超えてきたこと、短期金利が下がってきたことにより、史上最大の暴落がこれから2〜3週間以内に見られると思う。

NHKの「知るを楽しむ・歴史に好奇心」というテレビ番組のテキストのバックナンバー（2006年8・9月号）に、「黄金の島・ジパング、謎解き・金の日本史」というものがある。

週刊ダイヤモンド9月8日号の48・49ページに、金とジパングのことが紹介されている。是非読んでみて欲しい。（編集：株式会社ダイヤモンド社　藤井一氏）

現在進行型の米国株の習性はどうも1987年と1998年のサイクルに似ている。過去の事例がそうだから、必ずしも明日に同じことが起こるなんて信じていない。しかし、非常に似た動きを観察できることは無視できない。

このチャートを作成している川口さんは、ペンタゴンチャートを使った株式分析で有名になった方。僕専用の金関係のペンタゴンチャートを約5年近く作成してくれている。

短期金利の大幅な下落は、銀行の破綻かファンドの倒産を示している。先週の米国債のイールドカーブ（青ライン）から、3ヶ月物金利が大幅に下落していることがわかる。