アメリカ——合衆国から合「醜」国へ
アメリカのエリート主義的な政治・社会・経済運営がますます醜悪になってきた。アメリカはもともと1970年代までの経済成長の果実を国民のほとんどが分け合う豊かで平等志向の高い国だった。だが、1980年代からは所得階層で最上位の10%だけが残る90%の人びとを踏みつけにしてぜいたく三昧をする国に変わってしまった。ところが、いわゆるドットコム・バブル華やかなりし2000年前後からサブプライムローン・バブルが崩壊した現在までのアメリカは、さらに悪くなって所得階層で最上位1%の超富豪・大富豪が残る99%を踏みつけにする社会へと進化しつつある。