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2006年12月

経済・税金

UPDATE 2006.12.28

 今週、「アメリカ経済終わりの始まり」の5千冊の増刷が決まり合計2万6千部が市場に出ることになった。ビジネス書としては2万部がヒットといわれるから大成功と言えるかもしれない。しかし米国株の暴落とFRBの金利引き下げが更に増刷させると信じる僕は、100万人ほどに近くて遠い資本主義のメッカ米国の現状を知ってもらいたい。
 この本を補う形で12月は出来る限り毎日ブログを更新してきた。直観的に米国の尻尾を掴んだと思っている。6月9日からその直観に基づいた米国株式市場、商品市場、金融市場の実況中継をしてきた。

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UPDATE 2006.12.27

 金価格はリアルゴールドプライスで考えると、これから2年半程の上昇トレンドが続くと思われる。リアルゴールドプライスとは、金価格を商品相場で割った指数を言う。
 この10月に164とサイクリカルな安値をつけたリアルゴールドプライスは現在172。二年後には250ぐらいまで上昇すると考えている。金現物価格が620ドル台まで上昇した現在、僕の金山は毎日600万円近いキャッシュフローを生んでいる。

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UPDATE 2006.12.26

 1989年12月末の日本株の高値、1980年1月の金価格の高値、そして大暴落。大きなバブルは12月から1月に高値をつけ、枯れてしまうように暴落している。
 今年もNY株は新高値を追いかけ、世界の大きな(シニア)な市場でも順調に株価を飛ばしている。東京市場も例外なくつれ高になっていた。年末年始に大きなバブルが崩れていくことに気づき研究している人も少ない。

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UPDATE 2006.12.25

 

 高値を追いかけるシニアな株式市場の米国をよそ目に、タイの株式市場は1日で15%下げた。昨年も12月上旬にドバイの株式市場が下落を始め、5月までで68%も下げてしまった。
 1929年も米国市場の暴落の前に、ジェノバの株式市場が暴落している。日本でも今年のホリエモン事件から新興市場(ジュニアな株式市場)は半値から60%以上下げている。
 何事にも原因と因果がある。市場の変化にも小さな現象が大きな事件への発展を語ってくれることがある。このタイの株式市場の変化は、その変化が大きく化ける予兆と見えてくる。

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UPDATE 2006.12.24

 

 このブログ作りを手伝ってくれいている一人の社員が、「現在日本の株価は上昇しながら、金利は下がってきていますが」と質問してきた。
 「過去の実例では、金利が下がる時、株は上昇する時もあるし下落する時もある」とYes and Noの答えを出した。1921年から現在まで17回の米国における金融緩和期があった。その全てが政策金利を下げる時に、株が暴落していたわけではなかった。

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UPDATE 2006.12.23

 

 1989年12月に史上最高値を付けた日本株。その日経平均の1989年の天井と、S&P500、ナスダックの2000年の高値からを重ねて眺めてみよう。
 今回は日本株と米国株のそれぞれの天井を時間軸と照らし、株価の動きから次のトレンドを推察する手法で次に起こることを考えてみよう。

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UPDATE 2006.12.23

 

 1989年12月29日、日経平均は39,000円に迫る史上最高値を付けた。そして2003年の7,600円までバブルの崩壊の旅を続けた。その間に不動産価格は商業地で70%〜90%も下落した。
 不動産価格の下落は、住宅着工件数の下落に読むことができる。世界で進行中の株、不動産のバブルは米国における住宅着工件数のトレンドを眺めれば観察できる。米商務省が19日に発表した住宅着工件数は年率換算で158万8千戸と2ヶ月ぶりに上昇したため市場は再び元気に上昇し続けているが。

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UPDATE 2006.12.21

 

 鉱工業生産(IP)の年率の変化は1949年から最も小さな変化となっている。ブルーのGDPの変化と茶色の鉱工業生産のクロスポイントが赤丸で囲んだところだ。
 このクロスを眺めると生産現場でも大きなサイクルは縮小に向かっていると思われる。
 景気後退が明確に予測できないだろうか、市場の変化を物価指数で50年分眺めてもIPで眺めても時代は登り坂、下り坂、まさか、のまさかか下り坂ではないだろうか。

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UPDATE 2006.12.20

 

 114円台まで円が買われたのに、気がつけば118円台、やはり世界中が米国の双子の赤字のためかドル売り(ショート)に傾いている。
 世界の資本市場の現実はインフレロングドルショート。この大きすぎるドル売りポジションが、少しでもドル安になると買い戻しが起きているようだ。
 昨年、ウォーレンバフェットがドル投機で10億ドルの損を出している。彼ほど市場を知る人間がドルで損をするなんて・・・。ドル売りポンド買いのポジションで損したと言われている。

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UPDATE 2006.12.19

 

 2005年の2月から金価格はドルに対し50%上昇している。金価格の上昇はドルの下落が主因であるという論議が巷間を騒がせているが、実際はドルがフラットのまま(赤いダッシュライン)金が上昇しているのだ。

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UPDATE 2006.12.19

 ジムロジャーズからメールが来ていた。「そうだね、その表現は適当ではないよ。もし何なら僕のほうから出版社に伝えようか」。
 正直言って僕はジムに魅せられ、ジムに私淑していたが、「公私共に親しいとは言えないよね」と僕からメールをしていたのだった。本の出版にあたってジムにその件を伝えた。その返信だった。またメールの中に「貴兄と私はそれ程大きな相場の見解の相違はないだろう」とも言ってくれた。

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UPDATE 2006.12.16

 貧富の格差を表すのにジニ係数がある。先週、国連大学世界開発調査所は世界のジニ係数と資産分布を発表した。世界平均は0.89、米国は0.8、欧州各国は0.7から0.9となる。数が1に近づくほど貧富の格差は大きい。
 ちなみに日本は0.547と世界で最も格差のない国となっている。次いで中国、スペイン、韓国と続く。一人当たりの資産は日本人が227,600ドルと僅差でスイスの上で世界で最も資産を持つ国民となる。

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UPDATE 2006.12.15

 予定より早くやってきたか掉尾の一振。朝会社に来るとニューヨーク、トロント、シンガポールから電話がある。
 山高ければ谷深しと言うけど行き過ぎだよNY株は、と知人のファンドマネージャーは言う。日本も世界も新値になってるよ、RSIも買われ過ぎだし・・・。

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UPDATE 2006.12.14

 

 下に示すチャートは、金価格は578.72ドルを割り込まなければ長期上昇トレンドに乗っていることを示している。
 今週640ドル台まで上昇したので610ドルくらいまでは下げてもおかしくないけど。
 先月577ドルを割れると420ドルと書いたときから比べるとだいぶ安心できそうだな・・・。

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UPDATE 2006.12.13

 

 イールドカーブは1年前の順イールドカーブから逆イールドカーブになっている。
 3ヶ月物TB(3mo)より20年物(20yr)、30年物(30yr)の金利が低いというのをネガティブイールドカーブ(逆イールドカーブ)といい不景気の始まりを予見している。
 FRBは金利据え置きを決めた。しかし「不動産価格のsubstantial(重大)な動きに注目する」として以前の報告にはなかった単語で表現している。ここから不動産マーケットの冷え込みが景気に与える影響を一段と懸念していることが読み取れる。

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UPDATE 2006.12.12

 

 米国で自社株買戻しが加速しており、記録的な数値を示している。過去1年間の買戻し額は6000億ドル(約70兆円)。買戻しが集中した過去の2期間に比べると、現在の買戻しがS&P500Compositeの株価に与えている影響は限定的になっている。
 

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UPDATE 2006.12.11

 12日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利の据え置きが見込まれていると新聞は書く。8日発表の雇用者数が市場予想を上回ったためだ。市場は景気軟着陸への期待が広がりつつある。果たしてどうなることやら・・・。

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UPDATE 2006.12.11

 フィージーでクーデターが起きたのは12月5日。街は平穏で静かな日常が続いている。11月中旬フィージーの格付はシングルBマイナスになった。シングルBマイナスとはデフォルトに近い格付である。
 そして格付会社フィッチレーティングスはフォードモーターの無担保社債の格付をシングルBマイナスに引き下げた。資金借入計画を180億ドルから230億ドルへ引き上げたため、債務が劣化する恐れを格下げの理由にしている。

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UPDATE 2006.12.08

 

 来年の米国給与は伸びないだろうとの大きな予測が出ている。その為か動画ブログで自己紹介のレジメが流行していると、昨日のウォールストリートジャーナルは報道。求人は少なく、年収が上がらない中での苦肉の策という。
 今夜の米国雇用統計が、今年度最大の山場になるのではないだろうか。予測より数字が小さければ、市場は利下げムードで株価は一段高するように見える。

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UPDATE 2006.12.07

英国ブレア政権を支える英国労働党が財政危機に直面している。2300万ポンド(約52億円)の負債があり、その500万ポンド(約11億円)を今年度末までに調達しなければならない。そして1年以内に1100万ポンド(25億円)を返済しなければデフォルトするという。

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UPDATE 2006.12.06

 

NYで114円台の円高に突入した。さて・・・。
円ドルを含めた世界の通貨に対してドルがどう動いているか。これをドルインデックス(DX)のチャートで眺めてみると・・・。実は二年前の12月が100円割れの水準をトライしようとした時と同じところに来ている。

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UPDATE 2006.12.05

 

米サプライ・マネジメント協会の景気指数の50割れがいかにS&P500の評価に影響を与えるか、過去60年間を検証したチャートがある。
2006年12月3日付日経朝刊にも「米企業景況感に影。利下げ観測増す可能性」という記事。
いよいよFRBも利下げを行うのかな・・・。

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UPDATE 2006.12.04

 このブログのドメイン名は牛之宮、そう実はかつてある総理大臣も読んでいたという「牛之宮ウィークリー」というプライベートクラブ専門のレターを発行する場でもある。
 全日空から届いた10月までの海外飛行回数は37回、11月を入れると42回のフライト。時差と通信事情の悪い中で過去2週間のブログは牛之宮ウィークリーの冒頭の二枚にせざるを得なかった。ごめんね。

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UPDATE 2006.12.01

 

 原油が再び上昇を始めた。昨夜、この原油の取引で、2,000億円儲けた友人と逢っていた。彼は原油が20ドル台で5年から7年のスワップを組み今年の9月から10月にかけてそのSWAPをターミネート(取引終了)していた。
 誰かが儲かると誰かが損するゼロサム世界、日本人が原油でしかも2,000億円の利益を出した事に驚くと同時に20年来の友人の快挙を喜んだ。むろん、こんな話は知る人しか知らない。そして決して2,000億円の利益など出ない事業上の仕組みとなっているが・・・。

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