時代の転換点を読む 2009年6月11日号 |
UPDATE 2009.06.12 |
BOB HOYE
INSTITUTIONAL ADVISORS
翻訳 増田 悦佐
時代を象徴するコメント:
去年の今ごろ:
「ファンド・オブ・ファンズへの投資は、理論的に言えば金融市場の変動性を平準化し安定的に高い収益性をもたらすはずだった。しかし、実際には最近数ヵ月のファンド・オブ・ファンズのパフォーマンスを見ていると、理論とは程遠い姿が浮かび上がってくる」
——2008年5月30日付フィナンシャル・タイムズ
この記事は、1960年代末に機関投資家たちが大挙してボンドから株に移行したときの大騒ぎを思い起こさせる。そのころも「専門家がしっかり管理するので株式市場の乱高下は減少する」はずだった。あろうことか、「株の絶対数が不足する」などという主張をする人間まで出てきた。その後、1982年までで見ると株はインフレを調整した実質ベースで68%も落ちこみ、ファンドマネジャーの中には株の比率を25%まで落とそうと言い出すものも現れた。どうやら、専門家の中にも貪欲さや恐怖で判断が狂わされる連中は多いようだ。
「商品市場での物色対象は、レンズ豆やひよこ豆まで広がっている」
——2008年6月24日のビジネス・ニュース・ネットワーク