奥村眞吾先生より〜相続税調査、相変わらずのお粗末さ |
UPDATE 2009.01.20 |
東京国税局と関信局はこのほど、相続税調査事績を発表した。東京国税局の申告事績によると、相続税の対象となった課税価格は3兆9,524億円、申告税額は5,939億円といずれも前年を上回ったが、被相続人一人当たりの課税価格は2億7,350万円、申告税額は4,110万円と前年を少し下回ったとある。しかし考えて見れば、一人当たりの税金が4,110万円となると、世界でも類を見ないであろう突出した税額である。相続財産の中味は、土地が49.3%、預金が20.4%、有価証券が16.0%である。土地や家屋、それに非上場株式が相続財産全体の6割強を占める。相続税率は3億円を超えると50%。これでは現金で納付できないのも頷ける。