増田悦佐さんより〜史上空前、準備万端整えて金融恐慌に突入した幸運な国、日本 |
UPDATE 2009.01.01 |
2009年こそ日本の時代の幕開けになる。「いったいこの不景気の中でなんというバカなことを言うやつだ」とひんしゅくを買うかもしれないが、17世紀以来の世界経済史を通観すると、まちがいなく「世界恐慌でいちばん苦しんだ国が、次の時代に経済覇権を握る」という法則性が貫かれている。1630年代のチューリップバブル崩壊で苦しんだオランダがスペインから覇権を奪ったのに始まり、1720年代の「南海の泡沫」で大パニックに陥ったイギリスがその後オランダから覇権を奪い、1929年の大恐慌に続く30年代大不況で散々痛い目にあったアメリカが第二次大戦後は世界経済の覇権を握ったことに至るまで、この法則には1件の例外もなかった。