増田悦佐さんより〜「国家がヘッジファンドと化した世界」シリーズその5 |
UPDATE 2015.04.05 |
カジノ資本主義からヘッジファンド国家へ、そしてその先は?
1986年に『カジノ資本主義——国際金融恐慌の政治経済学』(岩波書店から出た邦訳版の観光は1988年)を世に出して一世を風靡したケインズ左派経済学者スーザン・ストレンジは、1998年にその続編『Mad Money——When Markets Outgrow Governments』(1998年、Manchester University Press)を上梓すると、まるでこの本が遺書ででもあったかのように同じ1998年の10月に亡くなった。邦訳版は、あやかり人気を当てこんだ『世紀末のカジノ資本主義』というサブタイトルの単行本が1999年に岩波書店から出たあと、2009年に『マッド・マネー——カジノ資本主義の現段階』というタイトルで岩波現代文庫に収録されている。