増田悦佐さんより〜「景気は操作できると信じた人間たちの歴史」シリーズその3 |
UPDATE 2013.10.18 |
相場師の論理と消費者の論理
スコットランドの詩人、サー・ウォルター・スコットは、こう書いている。
Oh what a tangled web we weave,
When first we practise to deceive!
「なんと入り組んだクモの巣をつむぐことよ、ひとたび他人を騙そうとするや否や」とでも訳すのだろうか。もちろん、ひとを騙そうとすると大変だ。最初のウソをカバーするために、ひとつ、またひとつとウソをつき続け、しかも次々につくウソとウソとのあいだに整合性を維持していかなければならない。そうこうしているうちに、ウソとウソとのあいだの整合性はしっかり維持されているのだが、全体として現実世界とはかけ離れた妄想の王国を樹立することになってしまう。まあ、たいていのウソつきはそこまで行かないうちにボロが出てしまうが。