増田悦佐さんより〜「花づな列島日本の奇跡をことほぐ」 シリーズその6 |
UPDATE 2010.05.14 |
革命が革命にならないいい加減な政治風土
いまだに「日本の政治は、一度も革命によって画期的に変わったことがなく、上からの微温的な改革によってなし崩し的に変わってきただけだ。だから、日本人にはしっかりした権利意識が根付いていない」というような妄言を吐く人が多い。革命という盛大な殺し合いを経ないでも政治社会を変えられるということは、何ものにも代えがたい日本人の持つ美点であって、革命なして近代的な市場経済が確立されたことの有利さはまさに筆舌に尽くしきれない。今回は、革命という非常手段に訴えることなく形成された日本型市場経済と、それを支える温和な資本主義社会のすばらしさについて、つたない筆の許すかぎり書いてみよう。