増田悦佐さんより〜「文明の壊れ方」シリーズその3(前半) |
UPDATE 2012.09.14 |
権力と権威が一致するすばらしき贈収賄社会、中国(前半)
久しぶりに、読み終わって眼が穢れたという実感を味わえる貴重な本に出会った。與那覇潤著、『中国化する日本——日中「文明の衝突」一千年史』(2011年、文藝春秋)である。
冒頭から著者自身が認めているように、中身に新鮮なところは何ひとつない。大部分は日本の、たまに欧米や中国の研究者の議論を、著者の目的に沿うようにまとめただけだ。しかも、その目的というのが、ありとあらゆる社会現象を眺めわたして、「日本と諸外国に違っているところがあれば、必ず諸外国は賢明で、正しく、優れている。日本は愚鈍で、まちがっていて、劣っている」というねじくれた心情を正当化するというだけのことなのだ。