原本:Bob Hoye, Institutional Advisors
翻訳:増田 悦佐
来週は、ボブ・ホウイが来日し、東京・大阪で『恐慌で儲ける!』出版記念講演を行います。そのため、『時代の転換点を読む』11月5日号はお休みをいただき、次号は11月12日付となります。ご諒承いただければ幸いです。
時代を象徴するコメント:
去年の今ごろ:
「これはパニック売りではない。証券会社の信用売買担当者から追証の請求がうるさいから、仕方なく売っているだけだ」
——2008年10月27日付ビジネスニュース・ネットワークでのある資金担当者の発言
この運命的な1週間でダウ平均は1000ポイントも下落して、1万459ドルとなった。それでも、この資金担当者によれば、パニック売りではなかったそうだ。
この下落は今年3月まで続き、結局6470ドルでようやく底を打った。パニック売りもあれば、追証を迫られて仕方なく売ったケースもあった。そして、このふたつの要因が組み合わさった下落のことを暴落というのだ。
もうちょっと時代をさかのぼって、何もかもうまくいっていたブームの絶頂期にスポットライトを当ててみよう。
「企業経営者たちは、自社株買い、増配、一大企業帝国樹立に必要な資金を、徐々に借り入れに頼るようになっている」
——2006年7月11日付ウォールストリート・ジャーナル
そして、今年の今ごろになると:
「今の状況としては、かなり大きな景気回復を創出するための刺激策は出揃っている」
——2009年10月21日付フィナンシャル・タイムズ
「人っ子ひとりいなくなったショッピングモールが、連邦準備制度(Fed)による救済の荒涼としたシンボルとして立ち尽くしている」
——2009年10月21日付ロイター通信
これは、ベアー・スターンズ証券の破たんに伴う物件だった。Fedは救済プランの一環としてオクラホマ州の閉鎖されたショッピングモールを引き取った。このモールの建てられた土地には、まだ原油が出ている油田もふくまれていた。残念なことに、Fedが債権者たちと交わした契約の中には、鉱業権は入っていなかった。
「年金基金は、『財政的安定性』を確保するためにゴールドの持ち高を増やすだろう」
「私の考えでは、弊社のような大きな機関投資家は、突然ゴールドなんかほとんど持っていないということに気がつき始めたのではないだろうか」
——2009年10月23日付ブルームバーグ通信
「アメリカ経済に関する消費者信頼度指数が、予期せぬ下落を記録」
消費者信頼度指数は、9月の53.4から10月の47.4に急落した。事前のコンセンサス(多数意見)予想は53.1への微減だった。
——2009年10月27日付AP通信
「イギリスの小売売上高が予想に反して停滞」
——2009年10月22日付ブルームバーグ通信
「イギリスのGDPが、第3四半期に予期せぬ下落」
——2009年10月23日付ブルームバーグ通信