チャートワークス 2011年12月14日号 ゴールド |
UPDATE 2011.12.15 |
インスティテューショナル・アドバイザーズ
ロス・クラークによるテクニカル分析
ゴールド、今週中に底をつける見通し
ゴールドが年末の上昇局面につながる底打ちのタイミングに入っている。前日の終値または平均価格【(始値+高値+安値+終値)/4】を超えて引けたら、現在$1793で推移している21日ボリンジャーバンドまで上昇する可能性が高い。
末広がり型のメガホン型(A〜E)が形成された後にラリー相場が続くパターン
2008年〜2011年 対 2002年〜2004年
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次のチャートは現在の貴金属市場の価格推移を1974年〜1975年当時と比較したものである。1974年〜1975年の間にゴールドは$180を突破する50ヶ月間のラリー相場を繰り広げ、銀は28ヶ月間のラリー相場となった。ゴールドはその後も年末まで続伸した。しかしながら、1974年12月31日に米国で金の民間保有が解禁されたものの、アメリカ人は金にさほどの関心を示さなかったため、95年初めには天井をつけ、その後20ヶ月にわたり$100までの下降相場となった。
この値動きパターンに基づけば、現在の貴金属のポジションは1974年7月か1975年3月のポジションと符号する。銀の対ゴールド相対価格(S/G)のピークに時間軸をあわせて比較した場合、現在の貴金属市場は1974年7月と同一のポジションに位置している可能性が高い。このパターンが進行すれば、銀は来月中には$28.50で支持線を形成し、ゴールドは$1585の水準で持ちこたえる値動きになると思われる。またゴールドが$1760を超えて終値をつけた場合、上値を追う動きとなるだろう。
ゴールドと銀がそれぞれ$1500と$28.50の下値支持線を下に突き抜けたら、貴金属の需要は供給を下回っている状況を示唆する。このような「相場の性質を一変させるような転換点」は本格的な急落相場を予兆するものであり、調整幅は2008年の底値である$680からの上げ幅に対し50%〜60%になる見込みだ。その後は長期のブルマーケットにおける新たな上昇局面を迎えることになるだろう。
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もう一つのシナリオは、プリストン・エコノミック・インスティチュート(PEI)の8.6周期景況信頼感サイクル理論に基づいた予測である。1998年の米国財務債の天井は、PEIの8.6年サイクルの景況感指数がピークを打った2ヵ月後に形成された。あれから13年の年月がすぎ、PEIモデルは今年6月に循環上の大底を打ったが、サイクルでみる米国財務債(1997年〜1998年)とゴールド価格(2010年〜2011年現在)は、驚くほどよく似た値動きを示している。
現在のゴールド価格では、11月22日に売られ過ぎサインである跳躍台警報が点灯しているが、これと同一のポジションにあるのが米国財務債における1998年12月22日と23日の跳躍台警報の発動地点である。現在の下落波動は$1510〜$1550の間で底をうち、年末までのラリー相場の展開となる見方が強い。しかし、底を打ったのに急上昇に転じなかった場合は、PEIのシナリオが示唆する下落局面になる可能性が高くなることに注意しておきたい。
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