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UPDATE 2010.05.14 |
インスティテューショナル・アドバイザーズ
原作:ボブ・ホイ
翻訳:増田 悦佐
時代を象徴するコメント:
去年の今ごろ:
「世界中がもう一度リスクに食指を伸ばし始めた」
——2009年5月11日付ウォールストリート・ジャーナル
「中国に関する楽観論が、投資家に商品の買占めを促している」
——2009年5月12日付バンク・オブ・モントリオールの世界投資戦略
「アメリカ人はもっと良いサービスを受けるためなら、税金が重くなってもいいと思っている。自分たちの生活に占める国家の役割が大きくなったほうがいいと思っているのだ」
——2009年5月9日の退役陸軍大将コリン・パウエルの発言
「なぜ商品のスーパーブームは絶対にやってくるのか」
——2009年5月12日付プロスペリティ・ネットワーク
(投資アドバイスと聖書からの引用が交錯している
いかにもアメリカ的なブログサイト)
商品ブームは必至だとする理由は、相も変らぬ中国経済賛美論だ。ところが、上海株式市場は去年の夏に3478で戻り高値を付けて以来下げつづけ、今では2650に下落している。CRB商品指数は、去年の暮れに293で戻り高値を付けたが、今は260台まで下がっている。しかも、明らかに世界中で信用市場に対する下げ圧力が再び強まっているので、商品市況の下値不安も高まっている。