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UPDATE 2009.12.11 |
インスティテューショナル・アドバイザーズ
原作:ボブホイ
翻訳:増田悦佐
時代を象徴するコメント:
2年前の今ごろ:
「ブル・マーケット(強気市場)は死んだのか?」
「とんでもない!世界中の大手証券会社のアナリストによる企業収益集計であるIBESによれば、直近の調整期間の底で株は記録的な過小評価となっている。ブル・マーケットはこんなふうに終わりはしない。ブル・マーケットはこうして始まるのだ」
——2007年11月29日付金融情報誌レター・ライター
資産インフレでみんなが大はしゃぎをしているときには、適正評価なんてものからは眼をそらしておいたほうが安全なのだ。
皮肉なことにこの記事が掲載されるたった2日前のAP通信は、アメリカの住宅価格が4.5%下がったが、この下落率は1987年に住宅価格指数が公表され始めて以来、最大の下げ幅だったと報じていた。
「貸し手側が信用を絞りこむにつれて、経済成長の展望には危険信号が点りはじめた」
「連邦準備制度理事会(Fed)副議長のドナルド・コーンは、Fedが『柔軟で現実的な政策』を遂行するという予期せぬ決意を表明して、弱りかけていた市場を盛り立てた」
——2007年11月29日付ニューヨーク・タイムズ
たしかに、そういう決意は表明したのだろう。だが、それは市場を助けるどころか、市場をぶち壊すような「極端な」政策を遂行するという決意表明だった。Fedの内部にも良心的にベストを尽くしているつもりの人はいるのだろうが、最近のFedは市場のためでもなく、公共のためでもなく、ますます専制的になりつつある国家のために働くようになっている。
もし連邦準備制度が本当に公共のために尽くしたいなら、ここまで金融市場が荒れる前に金本位制を採用していたことだろう。
そして、今年の今ごろになると: