市場の大変化の前に来ている。NY株、金、そして金利の変化はこれまでの常識を消す。インフレからデフレの世界的な変化が起きる直前である。特に金利の変化は銀行業を直撃する。1989年日経平均が天井を打ったときと、2000年NY株が天井打ったその後の金利トレンドは恐ろしく似ている。過去の事例によれば米国金利は数週間以内に反転上昇となる。かなり大きな債券価格の下落、つまり金利上昇が待っている。
9月第2週が株の変化、そして第4週が金の変化となる。それぞれ下落、上昇と相反して行く。それは株式市場の弱気入りと金市場の強気入りと、表現できるだろう。ボブ達のテクニカル分析によれば金のそれはもう一段上のトレンドに乗りそうである。株のそれは秋の株価モデルでは30%〜60%の下落が分析できる。市場は100年に一度の大変化、大きな波が出てきそうな世界の市場である。そう、金の1900ドルの意味は上記した総てを雄弁に語っている。
CDSで眺めた世界の銀行は米国の大手とフランスの銀行が既に破綻のレベルに来ている。もはやこのトレンドは止まらないだろう。欧州の銀行に勤める友人によると、人々が逃げ出したと、と表現していた。仕事がない。調達が出来ない。株価が暴落している。というのだ、銀行破綻であれば再び金に注目される。その時、今回は金利、国債も売られていく事になる。2008年10月との違いはこの株価落下の金利上昇となるようだ。
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インスティテューショナル・アドバイザーズ
●「チャートワークス 2011年8月22日号 米国債」掲載のチャートより