『東京進化論』 増田悦佐著 朝日新書
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UPDATE 2009.06.19
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街歩きの本だが時代を分析する視点、観察、文化的な考察。それらが渾然一体となった小説のような読み物だ。時を忘れあっという間に読んでしまう。そして知らない事の多さに驚く。大人買いという言葉。同人誌。コミック市場。オタク、フィギュアなど。そして増田さんが品川駅で見る同時代人の姿、日本人の多様性への賛歌。生態系の中で撃滅する多様性と違い東京の秋葉原、池袋、中野に生息始めたオタク人とそれを抱擁する街、東京は確かに常識的ではない成長をしている。東京の代表的な街が、街自慢ブロガーと筆者の愉快な唯我独尊で見えてくる。つまりこの国、日本の未来が見える面白さ。