増田悦佐さんより〜「中国資源浪費バブル崩壊後の世界」シリーズその7 |
UPDATE 2015.10.05 |
借金まみれの設備拡大を続けた中国経済を待つのは、緩慢な死か、体制変革のみ
前回は以下の結論を出したところで筆をおいた。中国の高度経済成長は、資源を大量に浪費する製造業主体の強蓄積=高成長を永遠に維持できるという中国政府・共産党指導部の時代錯誤な幻想と、その他諸国に比べれば「急成長を続ける巨大人口圏」である中国のほうがまだしも投資機会だとする欧米金融業界の幻想との「共同幻想」によって持ち上げられた仮想現実としての繁栄でしかなかった。今回は、その強蓄積=高投資の維持を諸外国から流入する債務中心でまかなうことがいかに悲惨な事態を招くかを、いつものように実証データで描き出すことによって、このシリーズのまとめとしたい。