奥村眞吾先生より〜法人税率、日本一人ぼっち |
UPDATE 2012.02.27 |
現在、法人税率の世界では、日本とアメリカは断トツである。中国、韓国、マレーシアなどでも25%以下であるのに対して、実効税率でいうと日本は40.69%、アメリカの場合は州によって異なるがカリフォルニア州の場合は34.36%であり、両国は群を抜いて高い。しかし、どの国が法人税率が高いか低いかは、税率のみで計ってはならない。日本のメディアは税率のみでそれを論じるが、所得控除や税額控除などの特別な措置が施されているかが、本当はもっと大事なことである。例えば減価償却費などは、アメリカでは加速度償却が手厚く規程されている。また、買換資産の課税繰延、企業再編税制なども日本に比較するとアメリカの方が断然、税優遇がある。したがって、単純に税率のみ比較すると日米間の差は6%にすぎないが、実質では10%以上の開きがある。