増田悦佐さんより〜「エリート主義『経済学』の虚妄」 シリーズその15(前半) |
UPDATE 2011.01.21 |
エネルギーがアメリカ・中国・インド共通の泣きどころ(前半)
1979年にイランでアヤトラ・ホメイニを指導者とするイスラム原理主義革命が起きた。まさにその1979年、アメリカでも対抗革命とも呼ぶべき事態が起きていた。そして、アメリカはそれまで歩んできた大衆資本主義の道を大きく逸脱して、一握りの知的エリートが思いどおりに大衆をあやつる社会へと変質していった。
この大衆資本主義から知的エリート独裁への変質をもたらしたのは、慎重に計画されコントロールされた慢性的なインフレという金融政策の道具だった。しかし、何がアメリカのエリートたちに「もう自国の大衆との共存共栄はありえない。これからも自分たちが自由で豊かなアメリカ的生き方(American Way of Life)を享受するには、大衆にしわ寄せがいくことは避けられない」と覚悟を決めさせたのだろうか。