増田悦佐さんより〜「エリート主義『経済学』の虚妄」 シリーズその5 |
UPDATE 2010.10.29 |
稀代のインチキ宗教、インフレ教の化けの皮をはぐ
いまだに、デフレも、ハイパーインフレも文句なく悪いことだが、「適度な」インフレは良いことだという大ウソがまかり通っている。経済論壇に登場するような連中のあいだでアンケート調査をしたら、おそらく90%以上がこの見解に賛成するだろう。
インフレ擁護論の中でも、「インフレは借金の実質負担を軽減する。そして、カネを借りるのは積極的に事業を拡大しようとする個人や企業だから、インフレは経済発展の味方だ」という議論は比較的まともなほうだろう。だが、一見妥当に見えるこの議論は、じつはインフレで本当に得をしているのはだれかということをおおい隠すイチジクの葉のようなものだ。