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増田悦佐さんより〜「沈みかけたドロ舟に乗るな」 シリーズその4
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UPDATE 2010.01.15
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辺境で結構、新しい文明は文化果つるところに勃興する
内田樹の『日本辺境論』(2009年、新潮新書)が快調にベストセラーリストの上位を突っ走っている。一読していただければ、今まで内田樹が書いてきた本に比べてずい分明るい内容になっていると驚かれるだろう。もちろん、本を売ることのじょうずな人だから、要所、要所に悲観論をちりばめて、日本の知識人受けするように工夫はしている。だが、この本の論旨でいちばん重要だし、目新しいところは「辺境だからこその利点もあるのだから、その利点をなくさないように気をつけよう」という明るく積極的な主張だ。